親に終活の話をどう切り出すか|タイミングと伝え方のヒント

生活

「親の終活、気になってはいるけれど、どう切り出せばいいか分からない」——そう感じている方は、実はかなり多いようです。筆者自身もまだ経験していないので、調査データや専門家の解説をもとに、切り出し方のヒントを整理しました。

多くの人が「話したいけど話せていない」

葬儀社紹介サービス「安心葬儀」が60歳以上の親を持つ男女に行った調査によると、親の終活について話したことがない人は約6〜7割にのぼります。理由の上位は「切り出しにくい、話しにくい」で、4割台と最も多くなっています。

一方で、話したことはないが「話したいと思っている」人は約4割いました。つまり、多くの人が必要性を感じながらも、最初の一歩を踏み出せずにいるということです。

親と話しておきたいことの上位

同じ調査では、親と生前に話しておきたいこととして、次のような項目が上位に挙がっています。

  • 介護の希望
  • 葬儀のこと
  • 延命治療の希望
  • 相続財産
  • お墓・納骨のこと

いきなり全部を話そうとせず、この中から気になるものを1つ選んで話題にするだけでも、十分な一歩になると思います。

話すきっかけになりやすいこと

調査では、終活について親と話そうと思ったきっかけとして、「ニュースやメディアで終活のことを見聞きした」が最も多く挙がっていました。また、実際に話したことがある人の半数は、「日常の会話の中で話した」と回答しています。

つまり、あらたまった場を作るより、テレビのニュースや、知人の話題をきっかけに、自然な会話の延長で触れるほうが、実際にはうまくいきやすいようです。

切り出すときに意識したいこと

専門家の解説では、次のような点が挙げられています。

  • 自分の都合を前面に出さない:「やっておいた方がいいよ」という言い方より、「自分が安心したいから聞いてみたい」というスタンスのほうが、親も身構えにくいとされています
  • タイミングを選ぶ:帰省時にみんなが集まった場でいきなり切り出すと、身構えられてしまうことがあります。落ち着いて話せる、二人きりの時間の方が向いていることもあります
  • 否定せず、まず聞く姿勢を持つ:親の考えを聞く前に、こちらの意見や心配を押し付けると、話が続きにくくなります

話がこじれてしまったときは

切り出し方によっては、「遺産が目当てなのか」というように、思わぬ反発を招くこともあるようです。もしそうなった場合は、無理に続けようとせず、いったん引いて、日を改めて軽い話題から再挑戦するのも一つの方法です。一度でうまくいかなくても、諦める必要はありません。

エンディングノートを、きっかけの道具にする

いきなり口頭で切り出すのが難しい場合、エンディングノートを話題のきっかけにする方法もあります。「こんなノートがあるらしいよ」と見せるだけでも、会話が始まることがあります。エンディングノートについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

あわせて読みたい:[エンディングノートとは?書くメリットと項目、遺言書との違い]
あわせて読みたい:[終活とは?何から始めればいい?やることリストでわかりやすく解説]

よくある質問

Q. 何歳くらいの親に話すのがいいですか?
決まりはありません。ただ、判断力や体力があるうちのほうが、話し合いやすいとされています。気になったタイミングで、軽い話題から始めてみるのがよいと思います。

Q. 兄弟姉妹がいる場合、誰から切り出すべきですか?
特に決まりはありませんが、親と話しやすい関係にある人から始めるほうがスムーズなことが多いようです。話した内容は、後で他の兄弟姉妹とも共有しておくと、後々の行き違いを防ぎやすくなります。

Q. 一度断られたら、もう話さないほうがいいですか?
そんなことはないと思います。時間を置いて、また別のきっかけから話してみるという方も多いようです。

まとめ

親の終活の話は、多くの人が「話したいけれど切り出せない」と感じているテーマです。あらたまった場より、ニュースや日常会話をきっかけに、自分の心配ではなく「安心したい気持ち」として伝えると、話しやすくなるようです。まずは、介護・葬儀・お墓など、気になる1つのテーマから始めてみてください。

参考にした資料:株式会社エス・エム・エス「親の終活に関する意識調査」、その他終活関連の専門家解説。最終更新:2026年9月28日。

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